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河野洋平氏と朝鮮総連の不可思議な接点


以下は、2013年に日本の某媒体に寄稿したが「ボツ」になってしまった拙稿である。
放置していくのはもったいない気がして、原文をそのまま載せることにする。

(転載はご自由にどうぞ。ただ、引用元の表記にご協力いただければと思います)



河野洋平氏に聞いてみたかったこと


・幻の日韓フォーラム参加

 韓国ソウルで2013年2月14日に日韓フォーラムが開催されるという報道を目にしたのは1月中旬のことだった。日韓フォーラムは日本の中日新聞、東京新聞と韓国のソウル新聞が主催し、年一回、韓国と日本を交互に会場とし、開催される国際的イベントである。
 このころの両国には、李明博(イ・ミョンバク)大統領が2012年8月に竹島訪問をきっかけとして生じた険悪ムードが根強く残り、それぞれの国で誕生したばかりの新政権、安倍内閣そして朴槿惠(パク・クネ)政府が今後、どのような政策を打ち立てていくのか、状況を見極めなければならない時期であった。それだけでも、今回のフォーラムには格別の意味があった。そのうえ今回は、1993年に日本政府の高官という立場で初めて慰安婦動員の強制性を認める発言をした政治家、現在に至るまで、両国関係に大きな影響を及ぼしている「河野談話」を表明した張本人、河野洋平氏の参加が予定されているというのだから、益々、注目すべきフォーラムであった。

 一般参加も可能であるという報道を見て、私は参加申請をしようと事務局へ電話をかけた。この時点で、電話を受けた事務局員から、参加できる人数が非常に少ないため、参加することは難しいかもしれないとの説明を受けた。一般人が参加できる枠はどの程度なのかという私の質問に対し、事務局員は「非常に少ない」と答えるばかりで、具体的な数字を教えてはくれなかった。会場の一番後ろに立って見るのでもいいから見学したいと言うと、名前と連絡先を教えてもらえれば、参加の可否について明日連絡すると言われた。

 10日ほど時間が経ち、半ばあきらめかけていた頃に連絡が来た。ところが、この連絡の内容は予想外のものだった。希望者が多ければ参加は認められないが、座席に余裕があれば参加が認められるだろうというのが私の甘い予想だったのだが、参加の可否が決められる過程は思いのほか複雑なものだった。
 電話をしてきた事務局員は、私という人間についての基本情報、すなわち、氏名、年齢、職業等を質問することからはじめ、「フォーラムの開催をどこで知ったのか」、「なぜ参加したいのか?」等々、次々と質問をしてきた。フォーラムは新聞で知り、河野洋平氏の講演を聞いてみたいのだと話すと、彼女は「あ、やはり河野氏でしたか」と納得した様子で、「質疑応答時間に聞いてみたいと思っている内容とかはありますか?」と続けた。だが、普通に講演を聴きたいだけの人間であれば、講演を聴く前の段階で、具体的な質問など浮かぶわけがない。しばし、小首を傾げて考えてみたが、まだこれといって考えている質問は無いと答えた。すると彼女は、検討し参加者が決定したら後日また連絡します、と言って電話を切った。
つまり、この時点まで、一般参加枠はまだ確定していなかったということになるのだが、参加者の性向、意図、質問内容等を「事前調査」した後、参加者を決めるという事務局の行為からは、何かに対しひどく警戒し、あるいは、何かを守るべく動いているようだという印象を受けた。
 残念なことにこの後、事務局からの連絡はなく、フォーラムについては新聞の紙面のみで確認した。参加者として選ばれなかったことは残念だが、マスコミや関連機関に籍を置かない一介の「フリーライター」である以上、受け入れなければならない現実だった。



・私が聞きたかった内容

 実は、私は、あの理解しがたい「事前調査」の電話を受けてから「日韓フォーラム」の性質について考えてみた。前述したように、このフォーラムは日本の中日新聞、東京新聞、韓国のソウル新聞が主催する。東京新聞は中日新聞の系列紙であるから、実質的には、フォーラムの主催は中日新聞とソウル新聞の二社によるイベントだと見ても良い。

 一見「民間」によるイベントであるかのように見えるが、ソウル新聞は元来韓国政府が所有していた会社だ。2002年から民営化されたものの、未だに政府の持株比率は30%と高く、広告も政府に依存する傾向が強い。言い方を変えれば、韓国政府の意図が強く反映されるマスコミだということだ。ここに参加者の「事前調査」がなされるような閉鎖的なイベントであることを考え合わせるならば、イベントの内容や雰囲気は想像に難くない。

 フォーラムでどのような内容の発言があったのかについては、新聞を通して知ることが出来たのだが、その内容も「想定内」のものであった。今回のフォーラムでもっとも注目を集めていた河野氏は日韓友好を訴え、安倍政権の右傾化を懸念し、日本が歴史について反省する必要があること、などについて述べた。いかにも韓国社会が「日本人の口から言ってほしい」内容のオンパレードだった。そして韓国のマスコミは、待ってましたといわんばかりに、河野氏の発言を伝え、その報道は韓国の一般市民に「安倍政権は右派、自民党の重鎮議員(河野氏)でさえ、憂慮している政権」だという認識を植えつけた。
 しかし、特別に新しい質問や発言はなかったという点に、私は落胆した。何故ならば、実のところ私は「斬新な」質問を考えていたからだ。もし、私がその会場に参席する幸運に恵まれていたのなら、私はこんな質問を投げかけていただろう。

「河野さんは北朝鮮、そして朝鮮総連と、どのような接点を持っていますか?」

 私がこんな質問をしてみたいと思ったのにはもちろん理由がある。河野洋平氏には実際、朝鮮総連、そして北朝鮮と不可思議な接点があるからだ。



・朝鮮総連の行事に参加し、総連と金日成を称賛
 朝鮮総連系在日朝鮮人たちのために発行されている、朝鮮新報という新聞がある。朝鮮総連により1945年に創刊された民衆新聞を前身とするこの新聞は、日本で発行されている北朝鮮の機関紙として、事実上、北朝鮮の代弁者としての役割を果たしている。その論調および性向は、平壌で発行されている「労働新聞」と瓜二つである。
 その「朝鮮新報」の過去の記事を見てみると、1980年5月28日付の記事に、河野洋平(当時新自由クラブ議員)に関連する面白い内容が載っている。朝鮮総連25周年行事に参加した河野氏の祝辞内容が紹介されている記事だ。



“尊敬する韓德銖(朝鮮総連議長)先生。この席にお集まりの幹部の皆様、私は皆様方が敬愛する金日成主席の指導の下、いくつもの難しい局面や困難を乗り越え、結成25周年を迎えられたことに、心からお祝いの言葉を述べさせていただきます。
この25年間、皆様は着実な歩みで、在日同胞をまとめあげ、日本の広範にわたる人々の理解を得るため努力をされてきており、今日、保守的だといわれる新自由クラブを代表する私が、この席にご招待いただいたことをみても、皆様方の運動の正当性の一端を窺うことができるでしょう。
朝鮮問題についてはさまざまな意見がございますが、今日、日本の近隣国家である朝鮮半島の自主的平和統一を積極的に支持するという意見が大多数であることは疑いの無い事実となっております。

このような良い状況というのは黙って座っていれば自然に整うというものではなく、皆様方が、苦難に満ちた道のりをご自身の力で開拓してきたことから勝ち得た結果です。私はこれについて深い敬意を表します。
皆様たちは、この25年間絶え間なく、着実に努力を重ね、固い団結を守り、運動を確固たる形へと発展させてきました。皆様の運動なくしては在日同胞の生活や安全、反映は考えられず、彼らを守り育ててきたことは、やはり、皆様方の努力によるものだと思います。
新自由クラブは立党以来、朝鮮民主主義人民共和国に正式代表団を送り、真剣な意見交換を行ってきたことを始めとし、世界平和のために、力を注いできました。
まだ未熟な点もございますが、私たちは、力で問題を解決できるなどとは、決して思っておりません。
平和を願う心と心の対話、そういった誠意を結集させた大きな政治的な判断が、朝鮮を自主的平和統一へと導くでしょう。
もう一度、新自由クラブを代表し、結成25周年を祝し、これからも皆様方が強い団結と、敬愛する金日成主席の指導の下、理想達成のため、続けて献身されるであることを願い、それらの運動に、私たちがともに肩を並べて歩み、行動していくことを約束し、お祝いの言葉といたします。
” 
               (原文は朝鮮語。太字および括弧書きは筆者によるもの。)



 河野氏はこの祝辞の中で自ら朝鮮総連の活動に正当性を与え、金日成の指導力を絶賛している。そして、朝鮮総連の運動に、自身がともに歩み行動することを約束したのだが、これほど発言をみれば、彼は朝鮮総連の「盟友」であるといっても十分に通じるだろう。さらにいえば、この発言のあった1980年は、北朝鮮と朝鮮総連による、日本人拉致工作が頻繁に発生していた時期である(1977年、横田めぐみさん、1978年蓮池薫さん他)。このような時期に「皆様方の運動の正当性」云々する河野氏の発言は、どうにも腑に落ちない部分がある。

 朝鮮新報はこのような河野氏の発言を「朝鮮総連の正当な活動は(日本の)保守系を含めて広範囲において支持を集めている」という見出しの記事で紹介し、この「河野発言」を朝鮮総連活動の正当性を主張する一つの根拠とした。つまり、朝鮮総連は河野氏を対外宣伝と、正当性宣伝のための好都合な「道具」の一つとして利用したのだ。


 政治家が宗教団体、営利団体等の行事に参加したり、祝電を送ったりするというのは、珍しいことではない。これらの行為の動機は、大きく3つ考えられる。一つは、その組織の持つ、集票力、すなわち「票」を意識したもの、あるいはその組織との個人的な付き合い、そして、「お金」すなわち、政治献金に対するお礼だ。
 

 だが、朝鮮総連の場合「朝鮮籍の維持」を標榜する組織であり、相当数が北朝鮮国籍である。つまり、選挙権を持たないのだから、「票」を意識した参席であったとは考えにくい。そうであれば、個人的な付き合いか、政治献金を疑いたくなるところだが、外国人の政治献金が許容されないことを考えると、献金はあってはならない「動機」である(だからといってそれがなかったと断言することは出来ないが)。それでは、保守派を標榜する河野氏が「敬愛する金日成主席」と手放しに褒め称えながら、朝鮮総連の行事に参加するというのは、どれほど親しい付き合いがそこにあるというのだろうか? 私が河野氏に聞きたかったのはそれについてだ。




・慰安婦問題に関わる「左派」

 韓国で河野氏の名前が取り上げられるときに、いつもついてくるキーワードは「慰安婦」だ。1993年、当時官房長官であった河野氏が慰安婦連行における強制性について言及した、いわゆる「河野談話」以降、慰安婦問題が話題となるたびに韓国は主張する「根拠」の一つとして、河野氏の名前を挙げてきたために、韓国において河野氏と慰安婦問題は切っても切り離せない関係となっているのだ。

 ここでもう一つ考えてみたい問題がある。慰安婦を取り巻く問題は日韓の左翼、北朝鮮、朝鮮総連等、「左派」との関連することが多いということだ。まず、架空の慰安婦狩りの話を一冊の本としてまとめ上げ、一大センセーションを巻き起こした吉田清治は<日本共産党>出身である。韓国の<有力慰安婦関連団体>は北朝鮮の慰安婦関連団体と連携するという美名のもと北朝鮮との間を往来しているばかりか、金正日の死亡時には弔電を送り、また、韓国社会で「親北政党」と揶揄されている統合進歩党から支援を受けている。
 また、去る2003年にソウルの日本大使館前で発生した慰安婦デモに参加していた牧師韓相烈(ハン・サンニョル)は、2010年に韓国政府の許可無く北朝鮮を訪問し、北朝鮮と金正日を褒め称えるような発言をしたために拘束され、収監された。このように、慰安婦に関わる人、あるいは団体が「左派」あるいは「北朝鮮」に近い性向を持っているという例は枚挙に暇が無い。

 この点に注目すると、慰安婦問題に大きな波紋を投げかけた「談話」を発表した河野氏が左翼の代表的存在である朝鮮総連と近い関係にあるということも、特別不可思議な状況ではないように思えてくる。もし、韓国で河野氏と同じくらいはっきりと北朝鮮に対する親近感を表明し、金日成を称賛する発言をした人がいたならば、間違いなく「親北勢力」だというレッテルを張られ、韓国の保守派、右翼の激しい非難を受けることになるだろう。韓国は朝鮮戦争を経験したため、「親北」に対する反感は今も強く、刻み込まれている。

 しかし、河野氏が朝鮮総連で行ったこの「河野発言」が韓国に知られても韓国の保守派、右翼はもちろん、マスコミすらも、河野氏を非難したりはしないだろう。何故ならば、河野氏は対日関係において韓国に有利な「談話」を発表してくれる「味方」というべき人物、つまり、韓国における免罪符を手にしている人物であるからだ。いくら北朝鮮、左翼が嫌いな韓国人であっても、吉田清治や河野氏の発言を否定することで、慰安婦問題の信頼性を損ねるわけにはいかないのだ。外部の人間から見れば矛盾している行動に映るかもしれないが、これは、長い間繰り返されてきた「反日煽動」の副作用ともいうべき韓国社会における、暗黙のルールなのである。

 ともあれ、私の「日韓フォーラム」参加は叶わず、河野氏に北朝鮮、朝鮮総連とどんな関係かという質問をする機会も残念ながら無くなってしまった。だが、もしも、今後どこかで、彼が一つの質問を私に許してくれるのならば、私は河野氏にこのように聞きたいと思う。朝鮮総連との「関係」とあなたの「談話」はなんの関係も、影響もなかったのか、と。

(終)
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「日本の嫌韓派は何を主張しているのか」 小倉紀蔵教授



2014年、11月24日。ソウル大学で小倉紀蔵、京都大学教授の講演があった。
一人で聞きにいったのだが、韓国で一般的に言われている「嫌韓派」とは多少違う、
小倉教授の見解を聞くことができた。


頷ける内容もいろいろあった。そして、韓国側からみると機嫌を損なうかも知れない内容も。
しかし、翌日の新聞を見ると、韓国社会の逆鱗に触れるような内容はほとんどなかった。


既存の「日本が悪い」論とあまり変わらない。これは記者の意図なのか、デスクの意図なのかわからないが、
小倉教授の話をバランスよく伝えたとは思えなかったので、新聞の記事と講演の際配られたレジュメをブログに載せる。





まず、朝鮮日報の記事(2014.11.24)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/11/25/2014112501436_3.html
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小倉紀蔵氏「韓国の中国偏重が嫌韓あおった」

東アジアを「謝絶」したい嫌韓派
「『勢いの強い韓中と付き合わず自分たちだけで静かに生きよう』という心理強まる」
嫌韓には「戦後日本のヘゲモニー批判」の一面も
「朝日など左派の論理を打ち破ることが嫌韓派の目標」
日本を変える力は韓国にある
「和合の努力を認めず日本批判ばかりすれば、安倍政権にエネルギーを与える形に」



「韓国では在特会(在日特権を許さない市民の会)のようなヘイトスピーチ(憎悪表現)を行うグループと嫌韓派を混同しているケースが多いが、両者は明らかに違う。ヘイトスピーチよりもさらに深刻なのは、普通の日本人たちの間で嫌韓派が増えているということだ」

 京都大総合人間学部の小倉紀蔵教授(55)は24日、ソウル大日本研究所で本紙と行ったインタビューで「在特会を中心とするヘイトスピーチを行うグループは言行が低級かつ過激で、彼らを好む日本人はほとんどいない。日韓関係に与える否定的な影響も限定的だ」とした一方「日本の一般人の間で嫌韓派が増えている理由については、韓国も客観的に分析してみる必要がある」と述べた。小倉氏は同日行われたソウル大日本研究所の10周年記念セミナーで「日本の嫌韓派は何を主張しているのか」をテーマに講演した。以下は小倉氏との一問一答。

-嫌韓派の主張は。

 「一言で言うと『韓国は信じられない』というものだ。1965年の日韓国交正常化以降の50年間、両国は友好関係を結んできたが、日本人からすると韓国は『これ以上日本と付き合わないようにしよう』と言っているように見えるため、その韓国を排斥しようとしているのだ。特に、日本は韓国の中国偏重現象について、韓国人が考えるよりもはるかに深刻に受け止めている。韓国が経済的に大きな魅力を持つ中国と親しく付き合うことは理解するが、日本が長年にわたり韓国と友好的な関係を続けてきたのに、韓国はどうして中国にばかり近寄るのかという残念な気持ちを日本人が抱くようになったのは事実だ。それが嫌韓感情をさらにあおり立てている」

-嫌韓派は増えているのか。

 「自ら嫌韓派だとは言わないが、客観的に見て嫌韓派に分類できる日本人はかなり増えた」


-なぜ増えているのか。

 「日本社会は心理的に狭まりつつあり、他人を包容しようとする力が弱まっている。今の日本は1980年代の日本とは全く違う。総体的に自信を喪失し、孤独感が社会を支配している。嫌韓派は東アジアを謝絶したいと思っている。明治維新のころの代表的な政治家、福澤諭吉(1835-1901)がアジアと決別するという『脱亜論』を掲げたときは、日本がほかのアジア諸国の先を行っていた。だが、今は中国や韓国が先んじているため『勢いの強い韓中と付き合わず、自分たちだけで静かに生きよう』という心理が働いている。明治維新のころとは正反対の『逆福澤』の状況と言える」


-安倍政権の右傾化も嫌韓現象の延長線上にあると言えるか。

 「安倍政権の場合は嫌韓派とはまた異なる。嫌韓派は韓国に対し残念な気持ちを持つ純真な面があるため、これから性向が変わる可能性もあるが、安倍政権は平和憲法を改正して日本をもっと強い国にしようとしており、確信犯に近い」


-韓国では嫌日を扱った書籍が目に付くことはないが、日本ではなぜこれほど嫌韓書籍が売れるのか。

 「韓国人の場合、日本に対する情報が蓄積されている。日本もここ10年で韓国についてよく知るようになったが、一般の日本人にとって韓国はまだなじみが薄い。韓流が期待以上の成功を収め、韓国をきちんと知ろうという動きもあった。だが最近、韓国に少し近づいてみて、韓国という国が日韓友好を主張していた親韓日本人たちが描いた姿と異なるということを知り、衝撃を受ける人々が出てきた。そうした『日本を嫌う韓国』の存在を浮き彫りにしたのが、2005年から本格的に現れた嫌韓派だった」

-韓流の反動ということか。

 「韓国の良い面、良くない面にまんべんなく接して総合的な情報を吸収していく過程だと見ることができる。現在のところ、嫌韓書籍はほぼ似たような内容でレベルも低いため、日本人たちもすぐ次の段階の韓国を見る過程に移るだろう。私が韓国に留学していた1990年代、韓国で『日本はない』という本が発刊された。既成世代(現在の社会を率いる年配の世代)は『日本を学ぶべきだ』とばかり言うが、実際に接してみると『そんな日本はなかった』という内容だった。同様に、今の嫌韓書籍は『実際に接してみると親韓派の日本人が言っていたような韓国はなかった』といったことを、もっと水準の低い、過激な論調で記したものだとも言える」


-嫌韓現象のほかの一面はないのか。

 「嫌韓現象は韓国に対する批判であると同時に、戦後日本のヘゲモニー(主導権、権力)に対する批判でもある。日本の嫌韓はこの二つが合わさっている。嫌韓派は戦後日本のメディアや学界などがこぞって左寄り、あるいは中道に偏っていると見ている。マスコミの場合、朝日新聞をはじめ日韓友好を主張する勢力がこれまで主導権を握り続け、韓国を研究する学界も『植民地支配に対する反省がなければ朝鮮に対する研究とはいえない』といった風潮が支配してきたというのが、嫌韓派の主張だ。朝日に代表される左派の論理を打ち破ることが、嫌韓派の大きな目標の一つだ。最近の『朝日バッシング』は、単に同紙による慰安婦強制動員記事の撤回や謝罪問題のせいだけでなく、こうした意図の延長線上にあると見るべきだ」


-韓国はどのように日本と付き合うべきか。日本を変化させることはできるのか。

 「もちろん、日本が変わらなければならない。しかし、韓国も1965年の日韓国交正常化以降、両国が積み重ねてきた和合の努力を過小評価すべきではない。日本側のそうした努力を少しでも理解し、認めるジェスチャーを見せれば、日本社会のムードが瞬時に変わることも考えられる。韓国人が日本を批判してばかりいるという認識を与えることは、嫌韓派と安倍政権に『成長エネルギー』を与え続けることにしかならない。今の日韓の社会を見ると、日本よりも韓国の方が心理的に余裕がある。韓国は嫌韓派を親韓派に変える力を十分に持っていると信じている」


--------------------------------------------------------------------------
ここまでが、朝鮮日報の記事。





以下は、レジュメのPDFファイル。
記事とレジュメを比べてみると、小倉教授の意図と考えがちゃんと記事に反映されたかどうかわかると思う。
(その答えは人によって違うと思うが)

私が面白いと思ったのは、(以下本文から引用)

・日本のリベラル、左翼勢力の尊大さ
自らも日本人でありながら、自己のみを超越的な立場に置いて、他の日本人に対する「道徳的な審判者」になってしまっている。「良心的日本人」というレッテルの賞味期限切れ

・韓国人は日本への過度な依存をやめるべきだ
ここれ「依存」というのは、歴史問題に起因するすべてのことを「日本のせい」だとして他者化することによって、逆にその他者なしには自己の生存が続けられなくなるような関係性を指している。
この「依存」は、竹島問題や慰安婦問題に関して、韓国のなかで「異論の余地なく」日本が悪い、という意見が全面的に共有されていることに端的に表れている。

・日韓の支援団体への批判
韓国政府はこれまでも河野談話を充分に認めており、尊重している。しかし、運動団体はどうだろうか。日本側の努力を一切認めず、最初から今にいたるまで、日本糾弾のみに邁進しつづけているように、私には見える。



などの内容であった。
もっと詳しい内容は↓のリンクから、PDFをダウンロードしてください。


日本の嫌韓派は何を主張しているのか (←クリック。よっと重い。PDFファイル)


記事と講演資料を見比べてください。



ちなみに、小倉教授は最近の日韓関係についても、以下のメンバーと新しい本を出していて、
講演でおすすめした。



〈『日韓関係の論点』(2014.11.26) クリックしたら、Amazon.co.jpへ〉


小倉和夫(元駐韓・仏日本大使)
小倉紀蔵(京都大学教授)
小此木政夫(慶應義塾大学名誉教授)
金子秀敏(毎日新聞客員編集委員)
黒田勝弘(産経新聞元ソウル支局長)
小針 進(静岡県立大学教授)
若宮啓文(元朝日新聞主筆)

吉田清治の再検証。そして、残念。

戦時中、済州島で朝鮮人女性を強制連行、拉致したという内容の告発本を書いたことで有名な吉田清治氏。そして、彼の本を引用し、記事を書いてきた朝日新聞。


先週、朝日新聞が吉田氏の本は虚構であることを認め、大きな話題になった。朝日新聞に対する批判、不満の声も少なくなかったが、その理由は

「謝罪、お詫びという表現がない」
「見苦しい言い訳」
「遅すぎる」


など人それぞれ。

しかし、私は虚しさを感じた。
20年以上長引いてきた「疑惑」がこんな簡単に、そして静かに(?)終わるとは思わなかったからだ。

そして、とてもとても残念に思うことがある。
それは、朝日新聞が過ちを認めた「行為」は、朝日新聞ではなく、韓国から出るべきだったということだ。

韓国も吉田氏の本を「根拠」に数えきれないほどの論文、書籍、記事、放送を生産したきた。
そして、それらの資料はまた新しい都市伝説、デマを生み、それはまた、日本に対する憎しみと反感をもたらしたのだ。

実は、この問題は秦郁彦氏と済州新聞によって20年程前既に否定されたことがある。しかし、韓国マスコミはそれにはほとんど触れずに、吉田氏の本を引用し続けてきた。
研究者たちは、吉田氏の主張が事実ではないことを知っていながらも、ごく一部の学者を除いては沈黙した。つまり、「放置」「傍観」してきたのだ。

もし、韓国が朝日新聞より先にこの問題を再検証し、今まで間違った引用、間違った利用をしたことを素直に認めていたら、韓国の体質が少しでも変わる重要な転機になったと思う。

朝日新聞のように「謝罪、お詫びという表現がない」、「見苦しい言い訳」、「遅すぎる」と言われるかも知れないが、それでも韓国としては大きな意味があったはずだ。

しかし、そのチャンスはもう無くなってしまった。それが非常に残念だ。
今回の事件で一番悔しい思いをするのは韓国でなければならない。
自ら誤り、デマを除去する能力、つまり「自浄能力」を持てるチャンスを逃してしまったから。

残念。

















私はヘイト・スピーチに反対する

昨日(3月1日)は、韓国の3.1独立万歳運動記念日だ。
1919年起きた独立運動を記念する行事、展示会などが開かれる


毎年、この日韓国大統領は対日発言をするため
日本のマスコミも注目する日である。


私は昨日の午前大統領の演説が予定されている
ソウル市内の世宗文化会館前に行った。


そこには、小・中・高生を対象に一つのイベントが開かれていた。
竹島について「メッセージ」を書いてポストイットで貼るイベントだった。


unnamed 3
ポストイットだらけのボックス。
何が書いてあるか気になって近くに行ってみた。



すると・・・





unnamed.jpg
<쪽바리 시발년들 / チョックパリ(日本人め、くたばれ!)>



unnamed 2
<安倍、死ねよ!くそやろ!>


image (3)
<日本人は消えちまえ。竹島はわが領土だ。Japan Fuck You>



image (2)
<日本人よ、竹島に手を出すな What the FUCK!>




明らかな「ヘイト・スピーチ」であり、「憎しみ」に溢れた表現である。


私が心配してるのは、これを書いたのがまだ「子供」であることだ。
日本でも在特会、しばき隊がお互いひどい表現を使いながら衝突しているが
小学生、中学生がこのようなことをするとの話はまだ聞いたことがない。


なぜ子供にまでこのような「憎しみ」を持たせるのか。
教育施策、政府のリードに腹が立つ。


このような子供が大人になったらどんな人間になるだろうか。
「日本統治期はよかったよ」と回顧する90代の老人を
殴り殺す人間になるのではないだろうか。


子供たちが「大人」になっている時は
私が「老人」になっているだろう。


そしたら、私は「日本に対する記憶」を語れず
黙って余生を送る静かな老人になっているかも知れない。





韓国が2020年東京五輪開催を喜んだ?

文字色日本のオリンピック開催を喜ぶ韓国?


朝日WEBRONZAに掲載あれた金恵京さんのコラムを読んだ。
(リンク⇒ 安倍昭恵氏の日韓交流への批判に思う

その中に、少し疑問を感じる部分がある。

「韓国国内では隣国日本のオリンピック開催決定を喜び、2018年2月に平昌(ピョンチャン)で行われる冬季オリンピックを控える自国と共に頑張っていきたいとの声で溢れていた。」

という部分だ。これは、本当だろうか。もちろん、喜んで、祝福してくれた人もいたのかも知れない。しかし、韓国で私が観察した雰囲気は、どう見ても友好的ではなかった。



オリンピック開催が決まったのは、日本時間9月8日の朝だったが、その直前の9月6日、韓国政府は、放射能の危険性を理由に「日本水産物輸入禁止」の措置を取ったのだ。そして、このニュースは海外の通信社により世界に広がった。

東京の五輪開催において一番ネックになっていたのはいうまでもなく「放射能問題」だった。しかし、隣国の韓国が発表寸前に取ったこの措置は、明らかに水を差す行為。五輪誘致に影響を与える可能性も少なくないので、2日くらい待ってから発表してもよかったのに(実際、実施されたのは9日から)、なぜ韓国はこのタイミングで放射能への不安を増幅させる行動を取ったのか。



2024年オリンピック開催を狙っていた韓国
実は、韓国は2024年に釜山で五輪開催を企んでいた。誘致委員会まで組織し本格的に準備をしていたのだ。しかし、もし2020年の東京五輪が決まれば、次回の誘致計画はすべて水の泡になってしまう。同じ大陸(アジア)で2回大会連続開催は不可能だからだ。つまり、2024年に釜山で開催するためには、同じ地域ブロックにある東京が脱落した方が少しでも可能性が高まる。

file2924329_64188.jpg
<2024年釜山オリンピックの開催を準備する組織のホーム・ページ。
今は2028年に目標が変わっている。www.2024busan.com




つまり、東京五輪決定は韓国において不都合であり、打撃になる。


もし、韓国大統領、韓国政府が東京オリンピックを支援、支持するコメントを発したと仮定してみよう。そしたら、その発言をした当事者は、「釜山五輪を邪魔した国賊」になり、「自国より日本を優先した親日派」になることは明らかだ。

東京オリンピック開催を喜ぶ人がいたら同じ目で見られるのは当然。そして、実際、新聞記事、テレビ、ネット上の雰囲気を見ても、「喜び」よりは「懸念」、「不安」に近い反応がほとんどだった。(これは当時のニュース、記事を見たらわかる)。韓国政府が日本の文部相に祝電を送ったという記事にも「親日派」という批判が見られる。もちろん、2024年釜山オリンピックが水の泡になったことへの「不満」もあった。




방2





あの記事が韓国内の雰囲気とその裏をちゃんと伝えているのか、と考えてみると
私は首を傾げるしかない。

(終)

プロフィール

宇宙飛行士

Author:宇宙飛行士
猿の惑星に不時着



拙著紹介

『韓国で行われている「反日教育」の実態』






「反日モンスター」はこうして作られた




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